普通に生きようとするなら、それだけで十分狂っている。
L(レズ)G(ゲイ)B(バイセクシャル)T(トランスジェンダー)、
緊縛、異性装、身体改造、 Wet&Messy…妖かしの人間図鑑。
映画は大阪・淀川河川敷から始まる。「関西難民ディ」と称する焼肉パーティに集まったのはLGBTたち。いずれも大黒堂ミロの仲間たち。ミロを交点に様々な人々が交錯する。
あずみは異形のトランスジェンダー。昼間は男として働き、夜は仲間の集まる女装スナックに通う。ホルモン注射を欠かさず睾丸も切除、女で死にたいと言う。
シモーヌは日本のドラァグクィーンの先駆けのひとり。「ドラッグをやってる女装者と勘違いされるけど、ドラッグではなく、ドラァグ!ドレスの裾を引きずるという意味の英語からきた言葉。皆な何も知らずに暢気に誤解している…」
奥深い寺を訪ねるDiedrich。夥しい石仏石塔に囲まれ、独り佇む。「人間じゃないものへの憧れは尽きることがなく…男でもなく女でもなくDiedrichとして生きたい」。素顔からドラァグクィーンに変身、“夕顔楼”へ向かう。
奈良少年刑務所を訪ねる倉田めば。薬物依存の体験をもとに現在、カウンセラーを務める。「薬物で妖怪になるのではなくアートで…」パフォーマーとして詩人として、心を癒す。「私はわたしを抱いた 抱いた時…」『孤独の温度』朗読。
一般的な常識を逸脱した者たちを、真正面から捉えた衝撃のドキュメタリー。パリで上映された際、熱狂的な支持を受けたR-18指定、禁断の問題作。
キャスト
大黒堂ミロ、東學、あずみ、谷敦志、シモ―ヌ深雪、林良文、ジョゼフ・カリファ、Diedrich、彫修羅、倉田めば、underline、ai kotoni、小林万里子、vivienne、MIDORI、BONZIN、gonchang & akikobaby、他